「クレジットカード」「リボ払い」「仕組み」「解説」
クレジットカードにはいくつかの支払い方法があります。一括払い、2回払い、複数回払い、そしてボーナス払いにリボ払いです。
ではそのうち、よく見かけるリボ払いとはどのような仕組みなのでしょうか。今回はリボ払いの仕組みについて解説し、リボ払いとは何かについてみていきましょう。
リボ払いの仕組みがわかれば、上手な付き合い方もみえてくるはずです。
クレジットカードのリボ払いの仕組みは、毎月定額
クレジットカードのリボ払いの仕組みを解説すると、非常に簡単です。リボ払いは、毎月好きな額を設定し、その額だけを完済まで支払っていく仕組みです。
たとえば、あなたが総額で10万円の買い物をしたとします。10万円を支払日までに調達できそうにないので、リボ払いで支払うことにしたとしましょう。
毎月10000円を支払い、12ヶ月で支払うことになるのです。
これは例ですが、合計12万円を支払って、10万円の買い物をする、という流れになります。ただし、このケースで見ると、1年間も支払い続ける必要があるので、かなりの負担です。
しかし10万円を貯めるのを待っていられない人、そして10万円を1年間かけて貯めるのはつい途中で使ってしまって困難、と言う人に向いています。
1万円を12ヶ月というのはあくまで例です。このリボ払いを使って、より上手に支払いをしていこうというものです。
仕組みとしては簡単なのですが、金利にクセがあります。それは、最初の方こそ金利が極めて高くなるということです。
リボ払いは、最初に金利を多く支払う仕組み
リボ払いは金利が高めです。たとえば、10万円借りて、金利は18%であることもしばしば。18%というと、18000円が金利になります。
そこで、最初の1万円の返済の際、4000円が金利であるケースが多いのです。つまり、10000円支払っても、4000円が金利で取られて、6000円が元本に充当されます。
これも一例になりますが、極めて金利負担が重くなるのです。18%であることには変わりないのですが、非常にしんどい支払いが待っています。
つまり、払っても払っても、全然元本が減っていかず、完済に近づかないという弱点があるのです。
最初のうちに利息を多く支払う仕組みになっているので、リボ払いでなかなか返済が終わらないと言われる所以です。
リボ払いと分割払いの仕組みの違いを解説
リボ払いの仕組みは、分割とは異なります。分割払いは、あらかじめ決めた回数で元本を分割し、そこに金利を上乗せして支払っていくものです。
たとえば、10万円を10回払いすると決めたら、毎月1万円ずつに加えて、1000円の金利をプラスして初回は11000円、最終回は10300円、支払うと言ったものです。
これなら、どんどん金利負担が軽くなるので、完済への意欲が高まりますし、負担も小さいのです。
しかし、分割は月々の支払いが大きくなります。毎月決めた額に、金利がプラスされるので、支払期間が短ければ短いほど、毎月の負担は大きくなり、支払いが大変になります。
これが分割払いのデメリットといっていいでしょう。その反面、メリットもあります。10回払いなら、10ヶ月で必ず支払いが終わるので、わかりやすいということです。
そして、リボ払いの場合は、毎月の支払額が極めて少なくなるのが特徴です。月1万円ときめたら、その中で金利も元本もまかなわれるので、1万円以上の支払いはありません。
つまり、支払いが非常に楽になるのです。1万円という支払いの額が固定されており、それが続くので、資金計画が立てやすくなります。
その意味において、リボ払いはとても使い勝手がよい支払い方法にみえます。
しかし、リボ払いの大きな欠点として、金利の負担が大きいこと、そしていつ返済が完済になるかわかりづらいということが挙げられます。
これはリボ払いの大きな弱点で、なかなか完済しません。
そして、リボ払いの最大の欠点といいますか、仕組み上、これはまずいのではという点があります。
それが、「支払いが一定額なので、いくらでも使ってしまう」という心理的な側面です。
リボ払いを一度使うと、10万円使っても20万円使っても、支払いが少ないため、もっとつかいたいという気分になってしまうのです。
「どうせ支払いは1万円だから」という気持ちになってしまい、10万円で何かを購入した後、他に追加で10万円買い物・・・
というふうに、どんどん買い物の支払い能力を超えてしてしまうという大きな弱点があるのです。
ついつい使ってしまうということです。これは、実際にリボ払いを使ったことがある人はかならず陥るトラップです。
仕組み上の欠点ではないかもしれませんが、使う際の注意点として覚えておく必要があります。リボ払いはついつい借り入れを重ねてしまうという弱点があります。
クレジットカードの支払いにおける、リボ払いの注意点は?
クレジットカードの支払いにおいて、リボ払いの仕組みはどうなってるのでしょうか。
先程みたように、10万円借りて、1万円を12ヶ月返すような形です。これだと、12万円返すことになるので、金利は20%となりやや高く感じるかもしれません。
しかし、実際に払ってみると、1万円を払い続けるだけなので、非常に気楽になります。
この気楽さがリボ払いの注意点でもあります。先程みたように、気軽に次々使ってしまいがちになるのです。リボ払いの場合、使う人はお金があまりない人が多くなっています。
お金がない層がリボ払いを使うケースが極めて多くなっているため、そういう方々は日頃から我慢に我慢を重ねています。
そこで、月1万円の支払いだけで買い物ができるとなると、その押さえつけていた物欲が爆発して、爆買いしてしまうことも少なくありません。
すると、月々の支払額が徐々にあがっていって、だんだんと支払いが厳しくなります。
買い物額が数百万円になると、今度はリボができなくなって、一括で限度額をあふれた額を支払ってほしいといわれることもあり、非常にリスクの高い支払い方法となってしまいます。
このように、主にお金がない人が使うリボ払いは、買い物との付き合い方が極めてバランス感覚が問われるものであり、難しいものでもあるのを覚えておく必要があります。
リボ払いを安易にすすめる業者に注意
リボ払いは、上記で見たようにとても付き合い方が難しい支払い方法です。よって、よくホームページなどで、安易にリボ払いを勧めるのは良くないと考えられます。
簡単にリボ払いにできてしまう反面、完済までが極めて困難になるので、リボ払いをすぐにおすすめする業者やホームページには注意が必要です。
そうしたホームページは、運営者がリボ払いの大変さをしらないまま、運営している可能性があり、安易にリボ払いを使ってしまうのは、大きなリスクがあります。
リボ払いを使って、便利だからとついつい使いすぎ、負債が大きくなってしまうと、支払能力の限界を超えてしまって、今度は債務整理をしなければならない、などのリスクがあるのです。
リボ払いに関しては、使いすぎてしまうというリスクを十分に踏まえて、セルフコントロールをしながら上手に付き合っていく必要があります。
リボ払いとの上手な付き合い方
では、リボ払いはいったん使ってしまうと完済できない「悪魔のクレジットカード」なのでしょうか。
インターネット上には、リボ払いを警戒する記事として、そうしたリボ払いは極めて危険!という記事もみかけます。
しかし、リボ払いはコツがあります。上手に付き合っていけば、完済は難しくありません。では、そのリボ払いのコツとはどのようなものでしょうか。
それは、たとえば、買い物しすぎないようにする、などの精神論ではありません。
結局、精神論でどうにかしようと思っても、リボ払いの仕組みが、非常に次々買いたくなる仕組みである以上、精神論で対抗するのはとても困難なのです。
よって、使い方、つまり方法で解決する必要があります。
たとえば、リボ払いで買い物をしすぎて、総額が50万円まで膨らんでしまったとしましょう。すると、月の支払いは2万円程度に設定されることだと思います。
すると、この中に金利が含まれるので、実際の返済は25ヶ月以上確実にかかります。
2万円のすべてが元本に充当されれば良いのですが、現実は大きく金利がかかるので、初回の支払いは2万円のうち6千円が金利および手数料となります。
そしてトータルで60万円支払う必要があるのです。つまり、30ヶ月かかってしまいます。30ヶ月と言うと、2年半です。
通常、もっと速いペースで完済したいと考えた場合、リボ払いの月々の支払額をアップさせるということに頭がいきがちです。
しかし、毎月の支払額を多くしても、金利を取られてしまうだけなので、元本の減るスピードはそれほど上がらないのが現実です。
リボ払いを完済する方法
もしもここで、リボ払いを完済したいと考えるのであれば、リボ払いの月々の支払いを逆に下げるのです。2万円ずつ払っていくなら、それを15000円とか、10000円とかに設定するのです。
すると、「支払い総額と支払期間が伸びてしまう」と思ってしまいませんか。
実はそんなことはなく、手元に支払いに回せる余力が2万円あるとして、1万を支払いに、残りの1万円を繰り上げ返済に貯めておくという使い方をします。
半年貯めれば、1万円が6ヶ月なので、6万円貯まります。そしてその6万円を、どんどん繰り上げ返済に充当していきます。
すると、繰り上げ返済は元本に充当されていきますので、どんどん元本、つまり残高が減っていきます。
多くのクレジットカードにおいて、残高が減っていくとリボ払いにおける月々の支払額も減っていきますので、2万円の支払いのうち、14000円が手元貯金、6000円が返済、というふうになるでしょう。
すると手元貯金のペースも確実に早くなっていって、多くの元本を返すことができます。
ここでのポイントは元本を減らしていくことです。このことを知らずに、うまくリボ払いと付き合えない人が多くなっている印象です。
リボ払いの支払金額は、各クレジットカードのシミュレーターで
実際に借りてみたとき、どうなるのでしょうか。50万円分をショッピングして、2万ずつ払いたいというときに、シミュレーターがあります。
クレジットカード会社の公式ホームページから、リボ払いの返済シミュレーターがありますので、そちらを使用して、確認してください。
また、金利がわからない場合は、オンライン会員になった場合のIDとパスワードを利用してログインし、マイページから金利をチェックしてみましょう。現在の残高とともに、金利がわかります。
クレジットカードのリボ払いの金利は変化する
クレジットカードのリボ払いには、重大な仕組みがあります。それが金利のことです。すなわち、金利は、使った額に応じて下がることをご存知でしょうか。
実は10万円分のキャッシングなら18.0%であっても、50万円分のキャッシングなら12.0%である場合が多いのです。
さらに、100万円分キャッシングしていれば、8%に下がるなどのケースも多く、大抵のクレジットカード会社で、金利は限度額に応じて、下がっていきます。
よって、リボ払いをできる総額に応じて、金額が下がってくるので、高額のキャッシングをしたときほど、負担が大きくなるというわけではないのです。
そして、クレジットカードのキャッシングも、金利が変わります。現在借りている額ではなく、自分が付与されている枠に応じて、金利が変わります。
金利が下がっていくので、使いやすくなるのではないでしょうか。
ポイントに釣られて、理解しないままリボ払いを申し込むのはいけない
たとえば、一部のクレジットカードでは、入会時に、リボ払いにするとポイントが加算されることがあります。
よほど使いたいクレジットカードがある場合をのぞいて、入会キャンペーンに興味があって、クレジットカードを作ることがあるのではないでしょうか。
そんなとき、ポイントがほしいからといって、よくわからないままリボ払いという支払い方法を選択してしまうケースがよくあります。
リボ払いがどのような仕組みになっているのか、クレジットカード会社もしっかり解説していない側面はありますが、それでも使うのは自分、支払うのも自分です。
よって、クレジットカードのリボ払いの仕組みを知らないまま、ポイントをもらいたいがために、リボ払いにするのはリスクがあります。
さらに、なかにはリボ払いにすることによって、年会費が無料になるケースもあります。
これは決して業者側も悪いことをしているわけではなく、サービスの促進なのですが、それでも、リボ払いで支払う金利の額のほうが、年会費よりも高くなるということをしっかり念頭において、リボ払いを選択してください。
リボ払いの解説書類を良く読もう
クレジットカードを契約する際、さまざまな書類が自宅に送付されてきます。
そして、その書類の中でも、リボ払いの支払い書類に関しては、複雑なのと字が小さいのとで見落としてしまいがちです。
契約の限度額や支払期日だけをチェックして、あとは見なかった、というケースにおいて、リボ払いで失敗しがちです。
解説書類はよく読んでください。
リボ払いについて、月々、金利はどの程度なのか、また支払いの例外的な対応はあるかどうか、また毎月の最低額はいくらかなど、自分がリボ払いを使っていく上で気にするべき項目が多数掲載されています。
それらを読まずに、リボ払いの解説を受けないまま、リボ払いを使ってしまうのはあまりに無知ですし、そうなると今度はリボ払いを上手にコントロールしきれなくなって、破産や債務整理に陥りかけるリスクがあります。
これらは決して大げさではなく、リボ払いを上手に使いこなせなかったことで、買い物が無計画になってしまい、失敗するリスクが高まります。
リボ払いはリスクのある買い物方法。しっかりコントロールを
リボ払いはついつい買いすぎてしまう支払い方法です。買い物の感覚が麻痺してしまって、自分の支払能力を超えた利用をしてしまうのです。
これは非常にリスクがあり、最終的には使いすぎて破産ということにもなりかねません。
そうしたことを防ぐため、リボ払いの仕組みに関する解説をしっかり読んで、リボ払いについてよく学ぶことが大切です。しっかりコントロールしなければなりません。
精神論で使いすぎないというふうに縛るのではなく、万が一使ってしまったときは繰り上げ返済を駆使して、上手に返済していきましょう。
うまく手元で貯金ができれば、完済はすぐです。よって、恐れることなく負債を抱えてしまっても、上手にやれば完済できます。ぜひ今回の解決方法を学んでください。